ぼうけんのしょ

日々冒険。

みんなで

いよいよ浦和レッズ2度目のACL制覇をかけた決勝2ndレグ、アル・ヒラル戦の前日。私は親戚の訃報を受け、葬儀に出席するため新幹線にのって新大阪へ向かっている。

仕方がないことではある。わかってる。わかってるだけに、悲しくて、悔しい。

 

子供の頃、浦和レッズが好きだと言えば「弱小チーム」と馬鹿にされた。

高校の部活が終わった後、日の暮れたグラウンドで浦和レッズ降格の試合をラジオで聴いた。

大学生で浦和レッズナビスコカップを初制覇し、テレビで観ていた私は号泣し目を腫らしたままバイトへ向かった。

その後は生活が忙しかったのか他に優先することがあったのか、なぜか浦和レッズとは距離を置いた。

試合の結果は常に気にしていたし、テレビで観れる試合は観ていたが、あのリーグ優勝の瞬間もACL制覇の瞬間も目撃することなく結果を伝え聞いて喜んだ記憶がある。

2008年から定期的にスタジアムに足を運べるようになるも、浦和の最盛期は過ぎていて苦しいシーズンが続く。

ミシャが監督になってからは充実、でも最後には泣かされるシーズンが続いた。それでも昨年のルヴァンカップで初めてタイトル獲得の瞬間を目の当たりにした。

月イチを目標にしてた観戦頻度は徐々に増えていきアウェイは年イチ程度、ホームは8割以上は行けるようになった。

 

もちろん観戦頻度が多いから偉い、というわけではない。

サポーターに上下関係はない、という話の中で「サポーターは前後の関係」だと教えてくれた方がいた。この考え方はとても腑に落ちた。

海外へも軽く飛んでいってしまう最前線サポやいつも埼スタで声を枯らす前線サポ。指定席は自由席に比べれば割高でそういった貢献にはなっているし、グッズを買うなどで貢献しているサポもいる。また最後方で支援してくれている遠方のサポーターを忘れるわけにはいかない。前線のサポにとって埼スタは日常のものだけど、遠方のサポにとって埼スタに行くことはきっと特別なことなんだと思う。非日常のものに対して熱を維持し続けているというのは、凄いことだと私は思う。

 

それぞれの想いと、それぞれの持ち場。

それがなんであれ、どこであれ浦和レッズを好きだという気持ちに後ろめたさを感じる必要はないし、堂々とサポーターを名乗ればいい。

 

ただ、私は今回の突然の持ち場変更は一生引きずるだろうし、むしろ勝っても悔しいと思う(笑)

それでも負けた先には悔し涙しか無い。それなら勝ってアジア王者になって嬉し涙と悔し涙を流す唯一の浦和サポになりたい。

 

浦和レッズは無くならないし、自分にはまたチャンスがある。次は10年も待たせないはず、多分。

自分がそこにいるかどうかじゃない、チームが勝つかどうか。今のところテレビで試合を観ることさえ不透明だけど、気持ちはみんなと同じ。

絶対に勝とう。

団結して、みんなで。